愛犬と接していて「うちの子はどこまで言葉を理解しているんだろう?」「『待て』などの指示には従うけど他の言葉はどうなんだろう?」など、考えたことはありませんか?今回は、犬と心を通じ合わせるためにどんな言葉を使えばいいのか?声のボリュームはどうしたらいいのか?はっきりと話す方がいいのか?ゆっくり話す方がいいのか?について見ていきましょう。
目次
話すときは『ゆっくり』『はっきり』『短く』がベスト
犬に話しかける時は『ゆっくり』『はっきり』『短く』がベストです。特に何かの指示をする時などに有効なので、「待て」「ダメ」などは短くはっきり、ゆっくりされることをおすすめします。・・・とは言っても、犬は言葉だけでなく、飼い主の行動も見ていますので、ボディーランゲージも重要になってくると思います。ですから、言葉だけでなく、行動も一緒に見せて覚えさせるといいでしょう。
犬に何かしらの『命令をして言うことをきかせる』という意味ではなく、日常の中で心を通わせる言葉もありますよね。その場合は同じ言葉をゆっくりと何度も何度も繰り返し言うことです。例えば「○○ちゃんはかわいいねぇ!」「おやつ食べる?」「お散歩行く?」など、日常会話の中にある短い言葉も、繰り返し言うことによって覚えます。ですから、指示だけでなく、よっぽど難しい言い方や長い言葉以外はある程度覚えてくれるので、根気よく何度も話しかけましょう。
ちなみにうちの犬は「一緒にねんねしよっか?」と言うとベッドにもぐりこんできましたし、「お家に入りなさい」というとケージに入りました。ですから、「ハウス!」と言わなくても日常でよく使う言葉は覚えます。ただし、警告や注意、命令をする時の言葉は短く、はっきり言うようにしましょう。ところで、「ハウス」と言わず、うちのように「お家に入りなさい」という風に教えている犬に、家族が「ハウス!」と言ったらどうなるのでしょうか?言葉が同一化されていないと犬は混乱するんでしょうか?次はそのことについてみてみましょう。
家族が犬に話す言葉は同一化しよう!
犬に話しかける場合は、家族全員が同じ言葉を使う必要があります。そうでなければ犬が混乱してしまいます。ですから犬に何か指示を出すときは、家族で使う言葉を同一化しましょう。うちの犬には「ハウス!」は全く通じませんでした。やはりいつも使っている「お家に入りなさい」以外はダメでしたね。とはいえ、先ほどの項目でもお伝えしたように、犬は常に飼い主が話しかけてくれる言葉については認識できますので、指示ではない言葉についてはあまり同一化について神経質にならなくてもいいと思います。
声のトーンで飼い主の感情が伝わる
犬は言葉の意味だけでなく、その言葉に乗ってきている感情も理解しています。犬同士の喧嘩や牽制を見ていても分かると思いますが、威嚇する時や怒っている時は「ウゥゥ・・・」と低い声で唸りますよね。それと同じように「ダメ」や「待て」などの行動を抑制する言葉は低い声で鋭く発するのが有効です。また、「おいで!」という時に低い声で言ってしまうと、怒られると思うのかあまり来てくれなかったりしますし、テンションの高い声で「おいで!」と言うとしっぽを振って喜んで走ってきます。間違いなく、飼い主の声のトーンで感情を判断している証拠です。ですから、いつも同じ声のトーンやテンションで話しかけるのではなく、メリハリを付けて話しかけるようにしてみましょう。
他の物に気を取られると飼い主の言葉を聞いてくれない!そんな時の対処法
他の物に気を取られていて言う事を聞いてくれない時に有効なのが、『別の音を立てること』です。例えば、指を鳴らしたり、拍手をするように手を叩いたり、クリッカーを使ったりすると伝わりやすくなります。犬は遊びに夢中になったり、他の犬を追いかけるのに夢中になったり、時には犬同士の威嚇のし合いで飼い主の指示を聞かなくなる時がありますが、そんな時に有効な方法ですので、ぜひ試してみてください。犬の気が引けるものであれば上記にあげた方法でなくてもかまいません。
まとめ
今回は、犬と心を通じ合わせるにはどんな言葉がいいのか?声のトーンや大きさなどについてお伝えしました。犬に指示を出すときは「ゆっくり」「はっきり」「短く」が基本です。家族と言葉の同一化をすることも重要ですし、声のトーンで飼い主の感情はちゃんと伝わるというのも分かりました。他にも犬が別のことに気を取られて飼い主の指示を聞かない時の対処法もご紹介しました。ここまでのお話で犬に『指示を聞かせる』ということについては、しっかり理解できたと思います。
しかし、犬とのコミュニケーションにおいて一番大事なのは飼い主と犬の心の通じ合いです。ですから飼い主と犬の関係の数だけ、コミュニケーションの方法があると思ってください。基本的な指示の方法や犬を飼うためのルールなどを守ってさえいれば、コミュニケーションの方法は飼い主が犬と接して互いに学んでいくものですから、型にとらわれずリラックスして犬との生活を楽しんでください