ワンちゃんが爪を噛む理由にはいくつかの原因があります。ストレスや退屈、爪の伸びすぎ、アレルギー、さらには歯茎の痒みなどが考えられます。
例えば、飼い主さんが忙しくて構ってあげられないときや、散歩の頻度が減ってしまったときなど、ワンちゃんはこれらの原因から爪を噛むことがあります。
実際に、散歩中に興奮して爪を噛む行動をするワンちゃんも見られます。このような行動が続くと、爪が傷ついたり、炎症が起きたりと健康に悪影響を及ぼすこともあります。
爪噛み行動を放置すると癖になり、ますます改善が難しくなりますので、早めに対策を取ることが大切です。
以下で、ワンちゃんが爪を噛む主な理由とそれぞれの対処法について詳しく解説します。
目次
犬が爪を噛む理由 なぜ爪噛みをやめさせないといけないのか?
犬が爪を噛む理由 ストレス
ワンちゃんが爪を噛む理由として最も多いのがストレスです。
ワンちゃんが感じるストレスの原因はさまざまで、例えば運動不足、愛情不足、環境の変化、食事内容の不満などが挙げられます。
ストレスを感じると、爪を噛むことで気持ちを落ち着かせようとするのです。
例えば、雨の日が続いて散歩に行けなかったり、飼い主さんが忙しくて構ってあげられなかったりすると、ワンちゃんはストレスを感じやすくなります。
そのようなときは、できるだけ早くストレスの原因を見つけてあげましょう。
そして、散歩に行ったり、一緒に遊んだり、名前を呼んでたくさん可愛がることで、ワンちゃんのストレスを解消してあげることが大切です。
犬が爪を噛む理由 暇つぶし
ワンちゃんが退屈なとき、爪を噛んでしまうこともあります。
おもちゃに飽きてしまったり、飼い主さんが忙しくてかまってくれないときに、爪を噛んで気を紛らわせるのです。
このような行動は、放置しておくとますます爪を噛む癖が強まってしまい、爪が傷んでしまうこともあります。
この場合は、ワンちゃんが飽きないように新しいおもちゃを与えたり、一緒に遊ぶ時間を作ってあげることで、爪噛みを防止できます。
また、スキンシップを増やすことも効果的です。
犬が爪を噛む理由 爪の伸びすぎ
ワンちゃんの爪が伸びすぎていると、歩きにくくなることから自分で爪を噛んでしまうことがあります。
散歩のルートが土の上など柔らかい場所だと、自然に爪が削れることが少なく、爪が伸びやすいです。
爪が長すぎると、最悪の場合、肉球や皮膚を傷つけてしまうこともあります。
そのため、ワンちゃんの爪が伸びてきたら、飼い主さんが定期的に爪をカットしてあげましょう。
爪を切るタイミングは、アスファルトやフローリングを歩いているときに「カチカチ」と音が聞こえ始めたら目安です。
犬が爪を噛む理由 アレルギーや怪我による影響
ワンちゃんが爪を噛む理由には、アレルギーや怪我も考えられます。例えば、アレルギーによる皮膚のかゆみや、トゲが刺さったことによる異物感などです。
特に、ドッグフードに含まれる成分が原因で、食物アレルギーを引き起こし、爪を噛むことがあります。
開封後1カ月以上経ったドッグフードは酸化して体に悪影響を与えることがあるので、与えるフードの管理にも気をつけましょう。
もし新しいフードに切り替えても爪を噛む行動が収まらない場合は、獣医師に相談してアレルギー検査を受けることをおすすめします。
また、怪我が原因で爪を噛んでいる場合は、噛んでいる部分をよくチェックして異物がないか確認し、必要であれば動物病院で処置をしてもらいましょう。
犬が爪を噛む理由 歯茎が痒い
特に子犬の場合、歯茎が痒くて爪を噛むことがあります。
生後4カ月頃から乳歯から永久歯に生え変わる時期には、歯茎が痒くなり、さまざまなものを噛みたがります。
この時期は、長時間かじれるおもちゃを与えることで、ワンちゃんの爪や家具を噛む行動を抑えることができます。
歯の生え変わりによる痒みは一時的なものなので、飼い主さんはおおらかな気持ちで対応しましょう。
小刻みに噛む場合
ワンちゃんが小刻みに爪を噛んでいる場合、ノミなどの寄生虫が原因であることが考えられます。
ノミが皮膚の上を動くことでワンちゃんは違和感を感じ、それを和らげるために爪を噛むのです。この場合は、まず噛んでいる部分の周りにノミがいないかチェックしてください。
ノミ・マダニ予防薬を定期的に与えることで、寄生虫のリスクを減らすことができます。
寝る前に噛む場合
ワンちゃんが寝る前に爪を噛むことがありますが、これは人間の子どもと同じで、「まだ遊びたい」という気持ちからくる行動です。
このようなときは、おもちゃで少し遊んであげることで安心して眠りにつくことができます。注意すべきは、怒ったり無理に眠らせようとしたりすることです。
これではワンちゃんの不安が高まり、ますます興奮してしまう可能性があります。少し付き合ってあげることで、安心して眠ることができるでしょう。
爪噛みが血が出るほど続く場合どうすればいい?
ワンちゃんが爪を噛む行為を放置しておくと、癖になり、血が出るほど噛み続けてしまうことがあります。
特に高齢のワンちゃんの場合、床ずれなどで皮膚が痒くなり、動けないために爪を噛むことが続いてしまうことがあります。
このような場合は、動物病院で治療を受け、止血剤をもらって常備しておくと安心です。
止血剤は、万が一出血が止まらないときに使いますが、使用前に必ず獣医師の指導を受けてください。
また、使う際は清潔な状態で患部に適量を塗布し、出血が止まらない場合は再度動物病院を受診することが大切です。
犬の爪噛み防止方法
ワンちゃんが爪を噛むのを防ぐためには、まず原因を見つけ、それに応じた対策を講じることが大切です。
ストレスや退屈が原因であれば、一緒に遊んだり散歩に連れて行ったりして、ワンちゃんの気を紛らわせましょう。
例えば、ボール投げやかけっこ、簡単なトリックの練習など、ワンちゃんが楽しめるアクティビティを取り入れると効果的です。
また、頭を使うおもちゃやフードパズルを与えることで、精神的な刺激を提供するのもおすすめです。
また、「おすわり」などの号令をかけて、爪を噛む代わりに他の行動をさせることで、爪を噛む癖を改善することも有効です。
注意すべきは、爪を噛む行動をしているときに怒ったり、無理やり止めようとしたりしないことです。
ワンちゃんは、怒られることで飼い主さんの関心を引いたと感じたり、不安を感じてさらにストレスが増してしまうことがあります。
また、無理に止めようとすると、ワンちゃんは恐怖を感じてしまい、かえって爪を噛む行為が強化されることがあります。
ワンちゃんが安心して過ごせるように、穏やかに接して行動を改善していくことが大切です。
犬の爪噛み防止グッズ
エリザベスカラー
ワンちゃんの首のまわりに取り付けて使います。首の周りにエリザベスカラーがあることで、爪を噛むことが物理的にできなくなります。傷やアレルギーの炎症を起こしているときは舐めてしまうことも防げます。
犬用靴下
ワンちゃんに靴下をはかせれば爪は隠せます。これも物理的に爪を噛むことができなくなりますよね。
人間の赤ちゃんと一緒です!ただ、靴下は散歩中、ワンちゃんが噛みつくなどで、破れてしまうことがよくあります。靴下が破れていないかよくチェックしてあげてください。
まとめ
ワンちゃんが爪を噛む行為にはさまざまな理由がありますが、いずれも早めの対応が重要です。
ストレスや退屈、爪の伸びすぎ、アレルギーなど、原因をしっかり見極めて適切な対策を講じることで、ワンちゃんの健康を守ることができます。
飼い主さんとのスキンシップや適切なしつけは、ワンちゃんの安心感を高め、爪噛み行動の防止に役立ちます。
日頃から愛情を持って接し、ワンちゃんが快適に過ごせる環境を整えてあげましょう。
例えば、毎日優しく撫でてあげたり、名前を呼んで話しかけることで、ワンちゃんに安心感を与えます。
また、一緒に遊ぶ時間を設けたり、特別なおやつを与えるなど、愛情を示す方法はいくつもあります。