エクストレイルT33用のテレビキャンセラーには、車両配線を切断せずに接続できるカプラー式の製品があります。
ただし、製品を接続するには、運転席側やメーター周辺のパネル、ディスプレイ、AVコントロールユニットまで取り外さなければなりません。
12Vバッテリーのマイナス端子を外す作業や、取り付け後にナビ・カメラ・プロパイロットを動かす作業も必要です。
この記事では、T33のテレビキャンセラーを取り付ける作業範囲、DIYに必要な経験、業者へ依頼する場合の工賃と保証について説明します。
エクストレイルT33のテレビキャンセラー取り付けでは、複数の内装パネル、ディスプレイ、AVコントロールユニットを外します。
DIYを選ぶのは、12Vバッテリーとナビ裏のコネクターを扱い、取り付け後にナビ・カメラ・プロパイロットまで動かせる人です。
初めて内装を外す人や、異常が出た際に純正状態へ戻せない人は、業者へ依頼してください。
業者へ見積もりを依頼するときは、商品代と基本工賃だけでなく、持ち込み追加料金、再点検費、取り外し費、作業保証まで聞いくようにしましょう。
T33のテレビキャンセラーはナビ裏まで外して取り付ける
エクストレイルT33のテレビキャンセラーは、ディスプレイの表側へ接続する製品ではありません。
運転席側やメーター周辺の内装を外し、ディスプレイとAVコントロールユニットを取り外して、背面のコネクターへ製品を接続します。
車種専用カプラーを使う製品でも、接続場所へ到達するまでの内装分解は必要です。
ディスプレイとAVコントロールユニットまで取り外す
データシステムのNTV435系とNTV448系では、作業前に12Vバッテリーのマイナス端子を外します。
その後、次の部品を順番に外します。
・左インストルメントマスク
・ヒューズブロックリッド
・右インストルメントロアパネル
・メーター周辺のクラスタリッド
・インストルメントパッド
・ディスプレイ
・AVコントロールユニット
テレビキャンセラーは、AVコントロールユニット背面の20ピンコネクターと40ピンコネクターへ接続します。
モニター周辺だけを外せば取り付けられる作業ではありません。
パネルのツメやクリップを外す際は、ステアリングコラムカバーやディスプレイ周辺へ傷を付けないよう養生も必要です。
カプラーオンでも内装分解は必要
カプラーオンは、車両配線を切断せず、純正コネクターの間へ製品ハーネスを接続する方式です。
T33ではディスプレイとAVコントロールユニットを外さなければ、接続するコネクターへ届きません。
配線を切断しないことと、取り付け作業が簡単であることは別です。
内装パネルを外した経験がなく、クリップやコネクターのロック構造を分からないまま作業すると、パネルの傷、ツメの破損、コネクターの接続不良につながります。
必要な工具は製品とスイッチ方式で異なる
T33のテレビキャンセラー取り付けでは、主に次の工具と用品を使います。
・内装はがし
・パネル周辺へ貼る保護テープ
・ドライバー
・12Vバッテリー端子に合う工具
・T20トルクス工具
・電気テスター
T20トルクス工具は、Google搭載NissanConnectに対応するNTV448系で、右インストルメントロアパネルを外す際に使います。
ビルトインスイッチタイプでは、運転席右側のスイッチパネル裏へ配線します。データシステムの取付資料では、接続するイルミネーション線をテスターで調べるよう指定されています。
工具を用意できても、内装分解、バッテリー端子の取り外し、配線の特定まで経験がない人は、DIYではなく業者施工を選んでください。
DIYを選ぶのは内装分解から復旧までできる人
エクストレイルT33のテレビキャンセラーを自分で取り付けるには、製品を接続する作業だけでなく、内装の取り外し、12Vバッテリーの復旧、純正機能の動作テストまで行う必要があります。
取付動画を見て作業の流れが分かっても、内装やコネクターを実際に扱った経験がなければ、途中で作業を止める場面が出てきます。
DIYを選ぶかどうかは、工具の有無ではなく、取り外しから復旧まで一人で行えるかで決めてください。
DIYには12Vバッテリーとナビ裏を扱う経験が必要
DIYを選ぶのは、次の条件をすべて満たす人です。
- T33の年式とナビに対応する製品を特定できる
- 複数の内装パネルを外した経験がある
- パネル周辺を養生できる
- 12Vバッテリーを指定された順番で外せる
- ディスプレイとAVコントロールユニットを扱える
- コネクターのロックを壊さず着脱できる
- 製品本体と配線を固定できる
- ビルトインタイプでは電気テスターを使える
- パネルを戻す前にナビやカメラを動かせる
- 異常が出た際に製品を外して純正状態へ戻せる
カプラーを接続できても、配線を固定できなければ、走行中の振動でコネクターが緩んだり、配線が周辺部品へ接触したりします。
また、取付後に画面やカメラが正常に動かない場合は、製品の品番、コネクターの接続、配線の固定を自分で調べなければなりません。
商品を取り付けるところまでではなく、異常が出た際の復旧まで行える人がDIYの対象です。
初めて内装を外す人は業者へ依頼する
次のどれか一つに該当する場合は、業者へ依頼してください。
- 車の内装パネルを外した経験がない
- 対応する製品品番を特定できない
- 12Vバッテリーを外したことがない
- ナビ裏のコネクターを扱ったことがない
- 電気テスターを使えない
- 新車の内装へ傷を付けたくない
- 取付後の純正機能を自分で動かせない
- 不具合時の再点検や作業保証が必要
- 商品選定から取り付けまで任せたい
特に、「取付動画では簡単そうに見えた」という理由だけでDIYを選ぶべきではありません。
動画では、固いクリップを外す場面、コネクターのロックに手が届かない場面、配線を収める作業などが短く編集されていることがあります。
作業途中で内装を元へ戻せなくなると、分解した状態で業者へ持ち込むことになります。
内装パネルやナビ裏のコネクターを扱った経験がない人は、作業を始める前に業者へ依頼してください。
作業時間は経験と製品方式で変わる
T33用テレビキャンセラーの公式取付資料には、標準作業時間が記載されていません。
作業時間は、次の条件で変わります。
・内装分解の経験
・使用する製品
・通常スイッチかビルトインスイッチか
・パネル周辺の養生
・コネクターの外しやすさ
・製品本体と配線を固定する場所
・取付後に行う動作テスト
・バッテリー復旧後の車両設定
個人の取付例に書かれた時間を、そのまま自分の作業時間として考えてはいけません。
業者へ依頼する場合は、作業時間だけでなく、入庫時刻と返却予定時刻を聞いてください。
作業後の動作テストや車両設定まで含む時間かどうかも、見積もり時に聞いておきます。
業者施工は工賃だけでなく商品選定と保証で比べる
エクストレイルT33のテレビキャンセラー取り付けを業者へ頼む方法は、購入した商品を持ち込む方法と、対応品の選定から任せる方法に分かれます。
表示されている工賃だけで決めると、持ち込み追加料金や再施工費が後から加わることがあります。
商品代、取付工賃、追加費用、作業後の対応を分けて比べてください。
持ち込み施工は適合品を自分で特定できる人向け
持ち込み施工では、テレビキャンセラーを自分で購入し、取り付け作業だけを店舗や電装店へ依頼します。
ネット通販の価格を比べて商品を購入できますが、年式やナビに合わない製品を選んだ場合は、施工を断られます。
持ち込み施工を選ぶ前に、業者へ次の内容を伝えてください。
・車両の初度登録年月
・車両型式
・ナビの種類
・購入予定のメーカー名と品番
・通常スイッチかビルトインスイッチか
・テレビ視聴だけでなくナビ操作も必要か
合わせて、次の条件を聞きます。
・持ち込み商品を取り付けられるか
・持ち込み追加料金はいくらか
・適合違いで作業できない場合も費用がかかるか
・商品不良が見つかった場合の取り外し費
・持ち込み商品にも作業保証が付くか
・交換品を取り付ける際に再施工費がかかるか
持ち込んだ商品自体の初期不良や適合違いは、施工店の責任ではありません。
製品メーカーや販売店との連絡、返品、交換品の手配を自分で行える人が持ち込み施工の対象です。
品番が分からない人は商品選定から依頼する
エクストレイルT33は、初度登録年月やNissanConnectの仕様によって対応するテレビキャンセラーが異なります。
対応品を特定できない場合は、商品を先に購入せず、施工店へ車両情報を伝えて選定から任せてください。
依頼前に用意する情報は次のとおりです。
・車検証
・初度登録年月
・車両型式
・ナビ画面や設定画面の写真
・希望する機能
・施工を希望する地域と日程
希望する機能は、「走行中に同乗者がテレビを見る」「停車中以外もナビ操作を行う」など、具体的に伝えます。
商品選定から依頼すると、対応品の手配、取り付け、動作テスト、不具合時の連絡先を一つの業者へまとめられます。
品番を間違えて商品を買い直す費用や、持ち込み商品の取り外し・再施工費を避けたい人は、商品選定から任せてください。
年式・ナビ別の対応品は、エクストレイルT33のテレビキャンセラー選びの記事で紹介しています。
▶ エクストレイルT33のテレビキャンセラーの選び方|年式・ナビ別の対応品と注意点
見積もりでは商品代・工賃・追加費用を分けて聞く
業者へ依頼するときは、「全部でいくらですか」と総額だけを聞くのではなく、次の費用を分けてもらいます。
・テレビキャンセラーの商品代
・基本取付工賃
・ビルトインスイッチの施工費
・持ち込み追加料金
・出張施工の場合の出張費
・適合違いで作業できなかった場合の費用
・不具合が出た際の再点検費
・製品の取り外し費
・交換品の再施工費
同じ金額でも、商品代を含む見積もりと、取付工賃だけの見積もりでは内容が異なります。
作業保証についても、保証期間、無償で再点検する条件、持ち込み商品への対応範囲を聞いてください。
近くに持ち込み対応店がない人や、店舗へ車を預ける時間を取りにくい人は、指定場所で施工を受けられる出張取付も比較対象です。
出張取付サービスの一つに「ナビ男くん」があります。
ナビ男くんは、テレビキャンセラーやカーナビなどの車載機器を、対応エリア内の自宅や勤務先などへ出張して取り付けるサービスです。
店舗へ車を持ち込まずに施工を依頼できますが、対応地域、車種、製品、出張費、作業保証は依頼内容によって異なります。
料金や利用者の口コミ、依頼前に聞く内容は、以下の記事で紹介しています。
▶ ナビ男くんの評判は悪い?料金は高い?口コミ・不具合・車検まとめ
店舗施工と出張施工を比べる際は、商品代、取付工賃、出張費、作業保証、不具合時の再訪問費を含む総額を比べてください。
取り付け後はテレビ以外の純正機能も動かす
テレビキャンセラーを接続した後は、テレビが映ることだけを見て作業を終えてはいけません。
パネルを完全に戻す前に、ナビ、バックカメラ、アラウンドビューモニター、プロパイロットまで動かし、装着前と同じように使えるかを調べましょう。
異常が出た場合にコネクターや配線を見直せるよう、動作テストが終わるまで内装を組み戻さないでください。
キャンセラーのON・OFFとナビ動作を調べる
12Vバッテリーのマイナス端子を戻したら、テレビキャンセラーのスイッチを操作し、次の項目を動かします。
・テレビキャンセラーをON・OFFできる
・テレビ映像が表示される
・製品をOFFにすると純正状態へ戻る
・ナビ画面を操作できる
・自車位置が現在地を示す
・目的地を設定するとナビ案内が始まる
・後付けスイッチが点灯する
・ステアリングスイッチ対応製品は指定された操作で切り替わる
製品をONにした状態とOFFにした状態の両方を調べてください。
ナビ操作中に自車位置が止まる製品は、機能をOFFへ戻した後に自車位置とナビ案内が復旧するところまで見ます。
テレビが映っても、製品をOFFにできない、自車位置が戻らない、ナビ案内が始まらない場合は、内装を戻さず接続部分を見直します。
バックカメラ・アラウンドビュー・プロパイロットも動かす
ナビの動作だけでなく、車両の純正機能も動かします。
・シフトをRに入れるとバックカメラが映る
・アラウンドビューモニターへ切り替わる
・純正カメラスイッチが反応する
・画面が黒いまま固まらない
・警告表示や警告灯が出ていない
・プロパイロットを作動できる
・プロパイロット作動時に製品が説明書どおりに動く
製品によっては、プロパイロットをONにするとテレビキャンセラーが自動でOFFになります。
純正カメラを使用した後に、テレビを再表示するためのスイッチ操作が必要な製品もあります。
この動作は製品ごとに異なるため、取付説明書と操作説明書を読み、記載された動作と実車の状態を比べてください。
走行テストが必要な場合は同乗者がスイッチと画面を操作します。
なお、運転者さんは走行中にテレビ映像やナビ画面を注視しないようにしてください。
純正機能が戻らない場合は内装を戻さない
テレビキャンセラーをOFFにしても、画面、ナビ、バックカメラ、アラウンドビューモニターが純正状態へ戻らない場合は、パネルを組み戻さないでください。
最初に次の項目を調べます。
・購入した製品が年式とナビに対応しているか
・コネクターが奥まで差し込まれているか
・コネクターのロックが掛かっているか
・配線が引っ張られていないか
・製品本体と配線が固定されているか
・スイッチ配線の接続先が正しいか
接続を見直しても純正機能が戻らない場合は、製品の使用を止めます。
DIYで取り付けた場合は製品メーカー、業者へ依頼した場合は施工店へ連絡してください。
画面やカメラが純正状態へ戻らない場合の対応は、T33のテレビキャンセラー不具合記事で紹介しています。
▶ エクストレイルT33のテレビキャンセラー不具合|故障と機能制限の違い
まとめ|初めて内装を外す人は業者へ依頼する
エクストレイルT33のテレビキャンセラーは、車種専用カプラーを使う製品でも、複数の内装パネル、ディスプレイ、AVコントロールユニットを外して取り付けます。
内装分解、12Vバッテリー、ナビ裏のコネクターを扱った経験があり、異常時に純正状態へ戻せる人はDIYを検討できます。初めて内装を外す人は、作業を始める前に業者へ依頼してください。
業者へ頼む場合は、商品代、取付工賃、持ち込み追加料金、取り外し費、再施工費、作業保証を分けて聞きます。
取り付け後はテレビ表示だけで作業を終えず、ナビ、バックカメラ、アラウンドビューモニター、プロパイロットまで動かしてください。